個人事業主のための経費判断Q&A
はじめに
「これは経費になるの?」—— フリーランスや個人事業主が いちばん迷いやすいポイントです。
この Q&A では、よくある支出を4つの基本原則と 簡単なフローチャートで判定できるようにまとめました。
freee の備考欄にそのままコピペできる メモ例も載せています。
日々の入力にご活用いただき、「経費かどうか」で 迷う時間が減れば幸いです。
1. 経費判断 4つの基本原則
- 事業につながるか
その支出が「売上を得るため」に必要かどうかを考えます。 - 金額は妥当か
同じようなサービスの相場と比べて高すぎないかを確認します。 - 証拠書類があるか
領収書・契約書などが残っているかを確認します。(消費税の申告状況によってはクレジットカード明細のみで足りる場合があります。) - 毎年同じ基準か
同じ取引を毎年同じルールで処理しているかを確かめます。
※ 所得税法37条(必要経費)を土台にしています。
2. 経費判断フローチャート
① 自分の事業資金で払ったか?
No:家族が払ったなら原則経費不可です(立替精算をしていて、最終的に自分が負担するならOK)
Yes:②へ
② 仕事に必要か?
No:生活費なので経費不可です
Yes:③へ
③ 金額・回数は常識的か?
No:認められない可能性があります
Yes:④へ
④ 領収書と freee の備考メモはあるか?
No:証拠不足で認められない可能性があります
Yes:経費にできます
3. カテゴリ別 Q&A
3.1 通信費
Q スマホ料金は経費?
A 仕事で使う割合(例 50%)だけ経費にします。割合は1年を通じて固定しましょう。
Q Dropboxなどクラウドストレージは?
A 仕事用なら全額を経費にできます。
3.2 交通費・移動費
Q Suicaの電車代は?
A 仕事で乗ったぶんだけ経費にします。モバイルSuicaと freee を連携し、プライベート分は「事業主貸」で抜いて(除外して)ください。
Q 自家用車のガソリン代は?
A 仕事で走った距離の割合で分けて経費にします。
3.3 家賃・地代
Q 自宅兼事務所の家賃は?
A 部屋の面積のうち「仕事専用」の割合で分けて経費にします。リビングなど共用スペースは入れません。
キッチンは通常カウントしませんが、もしキッチンを使う職業であれば、キッチンの面積にさらに使用割合を掛けて経費にします。(月に60回キッチンを使用する内、12回は仕事で使っている 12回/60回=0.2(20%))
3.4 光熱費(電気代のみ)
Q 自宅兼事務所の電気代は?
A 面積や使用時間で割合を決めて経費にします。当事務所ではガス・水道は原則経費にしていません(寒冷地など特別な事情を除く)。
3.5 食事・交際費
Q 取引先とのランチは?
A 経費にできます。備考欄に「会社名・相手の名前・案件名」を短く書きます。
メモ例)イプシロン社 佐藤様 ECリニューアル商談ランチ
Q 見込み客との飲み会は?
A 仕事の受注を狙う目的なら経費にできます。備考欄に参加者・目的・提案予定・進捗をメモし、ただの食事ではないことを証明すると安全です。(年間で売上の1〜3%以内に収まると安全です。友人だけの飲み会は経費になりません。)
メモ例)ABC社 山田様 Web顧問 提案中→9月契約予定
3.6 消耗品・備品
Q 10万円未満の周辺機器は?
A 消耗品費で全額経費にします。10〜30万円なら青色申告者はその年に全額経費になります。
3.7 衣服・美容
Q スーツやジャケットは?
A 私服でも着ることができるため全額は経費にできません。仕事で着た日数の割合などでわけましょう。
例)1年で仕事10日・プライベート30日 → 仕事25%を経費に計上
Q 撮影や登壇だけに使う衣装は?
A 日時が決まった仕事専用なら経費にできます。レンタルなら全額OK。イベント名とイベントの日付をメモしておきましょう。
Q ブランディング目的で普段も着る高級服は?
A プライベート分があるので全額はNG。仕事で使う日数や差額で合理的に分けましょう。
Q ネイルサロン代は?
A 撮影や登壇のために受けた施術は全額経費にできます。日常的なネイルは経費にはできません。
メモ例)商品PV撮影 2025/8/3 ネイル施術
Q メイク用品やヘアセット代は?
A 撮影当日のプロメイク料などは経費にできます。普段使いの化粧品は経費にはできません。
3.8 セミナー・書籍費
Q セミナー受講料は?
A 仕事に関係する内容なら全額経費にできます。セミナー名をメモしておきましょう。
3.10 その他よくある質問
Q デスクワーカーの整体費は?
A 医療費控除の対象で、経費にはできません。領収書は保管するようにしましょう。
Q 声優が声帯の手術をした場合は?
A 医師の診断書を添えれば、仕事に必要として経費になる場合があります。
Q ふるさと納税は経費?
A 経費ではなく寄付金控除になります。帳簿に記載する必要はありませんが、確定申告時に必要になるので寄付金受領証を保管しておきましょう。
Q 国民年金や健康保険料は?
A 経費ではなく社会保険料控除になります。帳簿に記載する必要はありません。国民年金であれば自治体から控除証明書が届きます。国民健康保険は支払った金額をご自身で集計していただくことが多いです。
Q クレジットカード年会費は?
A 事業専用カードなら、利用割合で分けて計上できます。
4. よくある失敗例
- クレジットカード明細だけで店名が分からず、備考メモもない → 認められない可能性が高いです
- レシートの裏に手書きメモ → 検索しづらく証拠として弱いです
- 家族カードでプライベートと仕事がまざる → 支払った人が本人でなく、割合も不明で危険です
5. 証拠書類管理 Tips(freee)
- 領収書は freee アプリで撮影し、その場で科目を付けます。
- カード明細は毎日登録し、ためこまないようにします。
- 備考欄には「誰と/何の目的」を30字以内で入れます。
6. 相談窓口
ここにないケースや判断に迷うときは、LINEや面談でお気軽にご相談ください。
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最後に
経費を正しく区別しないと、あとで税金と罰金をまとめて払うことになり、 資金繰りに大きな影響が出ます。
仕事用と生活用をしっかり分け、安心して事業に集中できる環境を整えましょう。
お気軽にご相談ください
ひろしま事務所ではオンライン対応で全国の個人事業主・法人へ freee 初期指導・導入支援を行っています。Google meetで画面を共有しながら一緒に確認しながら進めます。顧問契約でなくても単発のご依頼もお引き受けしておりますのでメールまたは公式LINEよりお気軽にご相談ください!
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