確定申告が終わっても油断禁物!あとから来る税金・保険料と備え方
「ようやく確定申告が終わった……」
確定申告を乗り越えた個人事業主の方、本当にお疲れさまでした。
所得税も消費税も納付して、ひと息ついているころでしょうか。
ただ、ここで少し注意してほしいことがあります。
実は、確定申告のあとに「遅れてやってくる税金・保険料」が5つあります。
把握していないと、夏から秋にかけて現金が足りなくなる経営者の方が毎年一定数いらっしゃいます。
今のうちに知っておいて、資金繰りの備えをしておきましょう。

① 住民税(6月〜)
住民税は、確定申告の内容をもとに自治体が計算して、6月ごろに通知書が届きます。
金額は「前年の所得(今回の確定申告)」に基づくので、利益が多かった年ほど納税額が大きくなります。
納付は通常、
- 6月
- 8月
- 10月
- 翌1月
の4回です。
税率はおおむね所得の約10%。
所得が増えるほどそのまま比例して増えるため、利益好調だった翌年に大きな通知書が届いて驚く方は少なくありません。
② 個人事業税(8月・11月)
個人事業主特有の税金で、業種によって3%~5%が課税されます。(非課税の業種もあります。)
納付は
- 8月
- 11月
の2回です。
「こんな税金、聞いてなかった!」という方も多い、盲点になりやすい税金です。
③ 所得税の予定納税(7月・11月)
前年の所得税額が15万円以上だった方は、今年の税金を先払いする制度があります。
納付時期は
- 7月
- 11月
で、それぞれ前年の納税額の3分の1ずつを納めます。
利益が増えた年の翌年は、特に注意が必要です。
なお予定納税は、あくまで前払いです。
翌年3月の確定申告で精算されるため、
- 予定納税した分だけ翌年の納付額は減る
- 払いすぎていれば還付される
仕組みになっています。
キャッシュは一時的に出ていきますが、消えるお金ではない点は覚えておいてください。
④ 国民健康保険料(6月〜)
国民健康保険料も前年の所得をもとに計算され、6月ごろに通知が届きます。
所得が増えるほど保険料も上がり、上限(年100万円前後)に達するケースも珍しくありません。
なお、業種によっては
- 文芸美術国保
- IT健保
- 建設国保
などの業界の健康保険組合に加入することで、国民健康保険より保険料を抑えられる場合があります。
国保の負担が大きいと感じている方は、業種に対応した健保組合がないか確認してみるのも一つの方法です。
⑤ 国民年金保険料(毎月)
国民年金保険料は所得に関係なく一定額です。
令和8年度は
月17,920円(年間約22万円)
になります。
毎月の支払いですが、年間コストとして把握しておくことが大切です。
計算例
たとえば、昨年の所得が1,000万円だった個人事業主の場合、
確定申告後にやってくる税金はおよそ次のようになります。
住民税 ・・・・・・・・・・・・・・ 約 80万円(6・8・10・翌1月) 個人事業税 ・・・・・・・・・・ 約 35万円(8月・11月) 所得税の予定納税 ・・・・ 約 60万円(7月・11月) 国民健康保険料 ・・・・・・ 約100万円(6月〜翌3月) 国民年金保険料 ・・・・・・ 約 22万円(毎月) ────────────────────── 合計 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 約297万円
※国民健康保険料は自治体によって異なります。
所得税・消費税の納付が終わってほっとしていたら、
その後1年間でさらに約300万円の支払いが続く
ということになります。
「売上は順調なのに、なんだか手元にお金が残らない……」
という感覚の正体は、多くの場合ここにあります。
「知っていた」と「備えていた」は全然違う
税金の存在を知っていても、手元に現金がなければ意味がありません。
資金繰りで大切なのは、
「いつ・いくら出ていくか」を先に把握しておくこと
です。
わかっている支出は、逆算して事前に備えることができます。
個人事業主の方は、
売上の3割くらいを税金・社会保険のために避けておく習慣をつけておくと安心です。
すべての方に当てはまるわけではありませんが、このくらいを目安に資金を分けておくと、
- 住民税
- 予定納税
- 国民健康保険
- 個人事業税
が重なる時期でも、慌てずに対応できることが多くなります。
可能であれば、「税金用の口座」を分けておくのもおすすめです。
売上が入ったタイミングで一定割合を移しておくだけで、資金繰りはかなり安定します。
税額をシミュレーターで確認
▶ 自分の税金がいくらになるか、シミュレーターで試算してみてください。
入力した情報は外部に送信されません。
ブラウザ内で計算する仕組みなので、オフラインで動作しセキュアです。
税金や資金繰りの相談
「自分はいくら備えればいい?」と感じたら、
税金の納付スケジュールや資金繰りの不安は、早めにご相談いただくほど対策の幅が広がります。
毎月の面談で、
「いつ・いくら準備すればいいか」
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